苦くて、甘い～希望の茶～ (2013)

　　主人公・早川広太（27）は東京から福岡に転勤してきたばかりの会社員。周囲に溶け込むのが苦手で見知らぬ土地で一人、満たされない毎日を送っている。
　　ある週末、広太は偶然、星野村での災害ボランティアに参加することになる。ところが村のために献身的に汗を流す人々の中で、広太はボランティアに全く興味が持てない。ベテランボランティアの田村大造（58）や女子大生の武井真由（21）をはじめとする他のボランティアたちとの衝突も絶えなかった。
　...展开　そんな中で出会ったのが、玉露農家の池本敬一郎（70）。今まで何度も日本一に輝いたほどの農家であったが、被災した茶畑を復旧してくれるボランティアの受け入れを頑なに拒んでいた。長年二人三脚でお茶づくりに取り組んできた妻に先立たれ、その直後に豪雨災害にあったため、すっかり心が折れてしまった事が原因だった。玉露の生産への情熱を胸に秘めながらも諦めようとする池本の姿に、仕事で挫折した自分を重ね合わせ、何とか力になりたいと考えはじめた広太であったが・・・