花之少女组 花のあすか組！ (1995)

　　近未来の新宿ニュー・カブキ・タウン。不良グループや悪徳警察集団などが対立するこの暗黒街で、どのグループにも所属せず独りで行動する少女あすか（つみきみほ）。やがて暗黒街の女王HIBARI様（美加里）からの命を受け、あすかの旧友ヨーコ（武田久美子）が彼女に襲い掛かっていくが……。
　　高口里純の同名コミックを映画化した角川映画だが、原作が現代を舞台にしたツッパリものなのに対し、崔洋一監督はこれを近未来に改変し、来るべき日本の未来を暗示...展开した少女たちのバイオレンス・アクションとみなして演出にあたっている。公開時はその奇抜さや、がなりたてる若者たちの描写など、単なる荒唐無稽な作品とみなされたのみだったが、今見直すとまさに現代日本の都市と若者たちの姿そのものとして映えているのに驚いた。時代の先見性に富んだ崔監督の勝利である。